金属のレーザー加工・曲げ・切断なら埼玉の株式会社かねよし

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レーザー加工とは

レーザーとは?

レーザーとは人工的な光を放出する装置です。
レーザー(LASER)は、放射の誘導放出による光の増幅(Light Amplificati by stimulated emission of radiation)の頭文字を集めて作った造語で、レーザー発振されてから放出される光をレーザー光と呼びます。20世紀最大の発明の1つで、加工、光通信、光記録、光印刷、計測、医療、エネルギー開発などの分野で広く利用されています。

レーザー発明(発振)の経緯

最初にレーザーが発振(発明)されたのは1960年の事です。基本原理である誘導放出理論の提唱から最初のレーザー発振まで44年かかっています。
1917年にアインシュタインは、光の放出には自然放出と誘導放出という2種類の放出ができる事を提唱しました。
つまり自然発生の光だけで無く、人工的に光が放出できるという事です。
1954年にアメリカのタウンズらは、アンモニアガスを活性物質として波長1.26CMのマイクロ波増幅器の発振に成功し、メーザーと名付けました。1958年には、アメリカのシャウロ-ゾとタウンズがレーザーを提案しました。
1960年にアメリカのメイマンがルビーを用いて最初のレーザーを発振させ、同年にはアメリカのベル研究所にいたジャバンとベネットらがHe-Neレーザーの発振に成功しました。その後固体や気体、半導体、液体を媒質としたレーザーが次々と開発されてきました。

レーザーの種類

レーザーの種類は光を取り出す物質により大別されます。
気体、固体、液体の3種類の物質からレーザーは作られます。

産業用主要レーザーの一覧と用途

物質形態 レーザー 波長(μm) 特徴・主な用途
気体 CO2 10.6 加工、医療
  エキシマ 0.193、0.249、0.08 医療、半導体産業
個体 YAG 1.064 加工
  ファイバ 1.064,1.500、1.040〜1.100 光通信
  チタン・サファイア 0.7〜1 光微細加工
  半導体inGaAsP 1.3、1.55 光通信
  半導体inGaAlAs 0.65、0.78 DVD
  半導体GaN 0.404 BD,HD-DVD
液体 色素 0.3〜1.2 分光

レーザーの構造

現在、多種類のレーザーが製造されていますが、その基本構成はみな同じです。
レーザーは、レーザー物質、共振器、励起エネルギー源という3つの基本要素から構成されています。
レーザー物質は、気体、固体、液体の3種類からなるレーザー光を発生する物質で、共振器はレーザー物質を囲んで対向に配置された一対の反射ミラーで、励起エネルギー源は、外部からレーザー物質にエネルギーを与えるものです。
レーザーの発振はこの3つの基本要素の働きとそれらの‘連携‘によって実現されます。

レーザー加工とは?

レーザー発振の仕組みで作られたレーザー光を材料に直接当てて熱反応を起こさせて材料を加工し処理する方法をレーザー加工といいます。

レーザー加工の種類

加工の効果別に分けています。

除去 切断加工
  穴あけ加工
  微小穴加工
接合 溶接加工
表面改質 表面焼入れ
  表面合金化
  表面肉盛り
熱ひずみ変形 直線曲げ加工
  曲線曲げ加工
局部加熱 熱緩用加工
表面加飾 マーキング
  彫刻加工
  模様付け
化学反応 表面着色加工
  めっき加速処理
表面乾燥 瞬間熱乾燥
  仕上げ面乾燥
  塗装表面乾燥
材内変質 透明体内部加工
多光子吸収 アブレーション

切断加工

溶接加工

表面改質

表面加飾

レーザー切断加工とは?

レーザーを用いた切断加工(穴あけ加工)は産業界で最も早くから取り入れられ、板金材の切断用として広く定着したレーザー加工法のひとつです。

レーザー発振機で生成されたレーザー光をいくつかのミラーで反射させながら特殊なレンズに集光させ、材料に高密度で照射する。照射させて溶けた材料をレーザー光と同軸で流れるアシストガスにより強制的に分離する加工法です。

近年、より厚い板の切断の普及や高速化が進み、レーザー切断の加工範囲は更に広がっています。他のどの切断加工方法よりも、広範な種類の材料を自由な形に、高速・高精度で切断加工出来る事と美しい仕上がりの実現できる事で、幅広い産業で取り入れられています。


切断加工

レーザー溶接加工とは?

日本において、レーザー切断加工についで普及しているのが、レーザー溶接加工です。

レーザー発振機で生成されたレーザー光をいくつかのミラーで反射させながら特殊なレンズに集光させ、材料に高密度で照射する。それと一緒のシールドガス(アルゴン・ヘリウム・窒素等)を吹き付けて溶接する加工法です。駆動軸が動く事で溶接が進みます。異種材間の溶接が出来る事、そして高速溶接ができる、ビード幅を狭くできる、熱ひずみが少ないなどの特徴があり、近年、自動車の溶接工程でもレーザー溶接を取り入れるようになってきました。


溶接加工

レーザー表面処理・改質

レーザー発振機で生成されたレーザー光を金属に照射させ、材質的に改善する方法を表面処理といいます。表面焼入れ、合金化、肉盛り等が代表的な加工です。

表面焼入れ

普通の焼入れは、熱した後、水や油で冷ましますが、レーザー焼入れは、レーザー光を当てると、表面が800℃以上になるため、材料と周りの温度差で、自動的に冷まされます。この冷めた時に、表面が焼入れされます。早く、ひずみの少ない焼入れが出来ます。

表面合金化

材料の上に金属粉末を乗せ、そこにレーザー光を当てる事で、材料が溶融し、材料と金属粉末がまじり、冷却後合金層ができるという方法です。金属粉末には、タングステンやモリブデンがよく用いられます。

肉盛り

材料の上に全く異なる金属材料を置き、そこにレーザー光を当てて、複合材料化する方法です。ニッケル、クロム、チタンワイヤー等が肉盛り材になります。表面合金化に似ていますが、違いは、肉盛りは、母材に浸透する割合が少なく、添加材の形をそのまま表面に形成する点で違います。


表面改質


レーザー焼入れした金型